イラレ CS5 SDK での変更点
Windows での開発環境が Visual Studio 2008 になったのは、以前 porting-guide.pdf をチラッと見て把握していたが、CS5 での座標系変更への対応が気になったので、その他の変更点を見てみた。
原点も座標系も UI 通りに変更になった。
サラッと書いてある。スッキリはするけど、容赦ないな。
ADM が非推奨になった。
Adobe Dialog Manager は将来のバージョンではサポートされないとのこと。
SDK 内には代替になるものは用意されて無くて、好きな UI フレームワークを使いなさいとのこと。
どこかのサードパーティか、OS 依存の UI フレームワーク、もしくは Flash/Flex によるものが使えるとのこと。
ただし Adobe は Adobe 製品しかサポートしないとのこと。
サンプルコードの中に Flash ベースの UI のサンプルがついているが、programmers-guide.pdf には、"Creative Suite IDE" でビルドしなさいとある。Adobe Creative Suite 5 SDK というのが提供されているので、恐らくこれのことだろう。この SDK を使うには Flash Builder 4 か Eclipse が要る。Eclipse でいいのかな? ユーザーガイド(CS_SDK_Guide.pdf)のスクリーンショットは Eclipse っぽいけど。Flash Builder じゃないと色々苦労しそうな予感もする。
イラレ CS5 での座標系変更について
原点と座標系の変更については、スクリプトがらみでは矢張り大きな問題なので、Illustrator CS5 Scripting Guide の Changes in CS5 では図解つきで書いてあった。いわく、
- スクリプトでは、既存のスクリプトの破壊を避けるために、従来の座標系を使っている。
- UI から作成したドキュメントはアートボード左上が原点だが、スクリプトで作成したドキュメントは左下が原点になる。
- スクリプトを CS4 と同じ挙動にするには( UI での座標値とスクリプト上の座標値を合致させるには? )、Y 座標に設定する値は -Y に変換し、取得した座標値にはその逆を行わなければならない。
最後のは面倒なので、やるべきなのか否か分からない。ともあれ、UI と違うのは不自然だし、既存スクリプトを考慮しての仕様なら、今後スクリプトでの座標系も UI と同じになる恐れもある。今後、座標値はすべて Point とかのクラスを作ってやって、それを通して扱ったほうがいいのかもしれない。いや、それはそれで面倒なので、現実解としては座標系が変わったときに泣くしかなさそうだ。